【獣医学博士監修】ペットフードにおける生理活性物質のパワーとは

【獣医学博士監修】ペットフードにおける生理活性物質のパワーとは

生理活性物質のはたらきは、ペットの健康寿命に大きな影響を及ぼすと考えられています。ペットフードにおいて生理活性物質がもたらす影響とはどのようなものなのか、生理活性物質を含む主な機能性食品とともにチェックしていきましょう。

加工を最小限に留めたフードに含まれる生理活性物質の力

インスティンクトのローフード(生食)が広く支持されている理由のひとつに、生の機能性食品に含まれる生理活性物質(=体内で特定のはたらきを持つ物質:ビタミンやホルモンなど)の存在があります。

ローフード(生食)に含まれる生理活性物質には抗炎症作用があり、ペットの健康寿命にプラスの影響を与えるとされています。

生理活性物質とは?

機能性食品に含まれる生理活性物質は、栄養不足を防ぐだけでなく、摂取することで特定の健康上のメリットをもたらします。
ペット用の機能性ローフード(生食)に含まれる栄養素は豊富かつ多様で、ビタミン・ミネラル・酵素・抗酸化物質・生物活性ペプチドなどが含まれています。
市販のローフード(生食)は、手軽に入手できるフードの中でもっとも加工度が低く、これらの栄養素をふんだんに含んでいます。

食事から健康を考える際、必須栄養素ばかりが注目されがちですが、実は非必須栄養素も重要な役割を果たしています。
非必須栄養素は体内のさまざまな機能に影響を与え、高い医療コストを伴い人やペットを苦しめる慢性疾患のいくつかを予防すると考えられています。
例えば、白身魚には、ACE阻害活性を持つ22種類の生理活性ペプチドが含まれていることが分かっています。*1

生理活性ペプチドには、降圧作用・抗菌作用・免疫調整作用・鎮痛作用、その他魅力的な作用がありますが、その多くは加熱すると破壊されてしまいます。

また、カロテノイドやポリフェノールなどのファイトケミカル*2は、抗がん作用・抗炎症作用・抗酸化作用・血糖値調整作用など、さまざまな作用があります。

インスティンクトの製品のように、非加熱でバランスのとれた市販のローフード(生食)は、これらの点でとても有益です。

生理活性物質を含む機能性食品

生理活性物質は、機能性食品が持つ機能の源となるものです。生理活性物質が含まれる機能性食品を摂取することで、基本的な栄養素以上の健康効果を得られます。

一般的に、機能性食品は、ビタミン・ミネラル・抗酸化物質・プロバイオティクス・プレバイオティクス・食物繊維・脂肪酸・植物化学物質・その他の健康促進効果を持つ生理活性物質を含むように作られています。

市販のローフード(生食)では、機能性食品が、抗炎症食*3を作るための重要な鍵となっています。

炎症を鎮める生理活性物質を含む機能性食品の例としては、次のようなものがあります。

  • ブルーベリー:ブルーベリーには、抗酸化作用・抗炎症作用・健康増進作用に寄与するアントシアニン・フラボノール・ビタミンC・食物繊維が豊富に含まれています。
  • ブロッコリー:がん予防に関連する含硫機能性化合物「グルコシノレート」の優れた供給源です。グルコシノレートに由来するスルフォラファンは、ブロッコリー、特にブロッコリースプラウトに含まれる生理活性物質でよく研究されています。スルフォラファン以外にも、ブロッコリーには、抗酸化作用と抗炎症作用を持つケルセチンやケンフェロールなど、健康上のメリットが期待できるさまざまな植物栄養素が含まれています。
  • ターメリック(ウコン):抗酸化作用と抗炎症作用の両方を持つポリフェノールであるクルクミノイド「クルクミン」を含む、よく研究されたハーブです。クルクミンは、肝臓や関節炎の栄養補助食品に含まれています。
  • 緑イ貝:関節の健康をサポートする天然のオメガ3とグリコサミノグリカン (GAG) が豊富に含まれています。また、スーパーオキシドジスムターゼ (SOD) やグルタチオンなどの抗酸化物質が、細胞を酸化損傷から保護します。

加工度が高いペットフードの問題点

加熱処理された食品は、その多くに慢性炎症の原因となるメイラード反応生成物が含まれています。その後期生成物であるAGE(終末糖化産物)や、脂質過酸化最終産物(ALE)は、特定のアミノ酸が加熱中に特定の糖と反応することで生成されます。
AGEは犬や猫の体内に吸収されやすく、組織内のタンパク質と結合すると構造的・機能的な変化を引き起こし、炎症反応や酸化ストレスを悪化させてしまいます。

一方、市販のローフード(生食)の場合、ドライフードやウェットフードのような加熱処理されたフードに比べてAGEはほとんど含まれず、仮に含まれているとしても非常に低いレベルに抑えられています。

加熱加工された食材を最小限に抑え、良質なタンパク質や栄養価の高い野菜などのホールフードを積極的に摂るようにすると、慢性的な炎症反応を抑制する可能性があります。
抗炎症食を選ぶことで、関節炎・アレルギー・消化器疾患・加齢による症状など、健康に影響を及ぼす慢性炎症を緩和できるかもしれません。
ローフード(生食)が犬の抗炎症作用を持つことを示す研究結果も発表されています。*4

ペットの健康と長寿を支えるローフード

抗炎症作用を持つ生理活性物質が豊富に含まれた市販のローフード(生食)は、ペットの健康寿命と長寿に革命を起こす可能性があります。
インスティンクトのローフード(生食)を、大切な愛犬・愛猫の健康と長寿のために検討してみてはいかがでしょうか。

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アダム・クリストマン(獣医、経営学修士)
スーザン・ウィン(獣医、栄養学の専門家) 

*1:植物特有の苦み・色・香りなどのもととなる成分。抗酸化力により健康維持や改善の効果があるとされる。ブルーベリー・トマト・レモン・大豆などに含まれる
*2:Yamamoto et al., 2003
*3:=ぜんそく・関節リウマチ・アトピー性皮膚炎・生活習慣病・老化・がんなどの発症原因となる慢性的な炎症を抑制するとされる食事
*4:Anderson 2018, Anturiniemi 2020, Puurunen 2022

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